前々回の入院の時です。
朝方になり目やにで目が痛くなってきたので他の患者さんの所に来た看護婦を呼び止めて
「すみません、目を拭いてください」と頼んだ。
カーテンを開けてティッシュで拭こうとするので
「濡れたタオルで、、、」とワタシ。
「タオルでぇ!?」と看護婦。
気になる言い方ではあったがこの看護婦は復唱と視差呼称がいつものことなので気にはしないことにした。
しばらくして湯気の立ったおしぼりを持ってきて私の目を拭こうとする。
ところがその時ナースコールを知らせるポケベルが鳴った。
ワタシの顔に手をかけおしぼりも目に当たっているのに突然身を翻し
「呼ばれちゃった。」と言い、おしぼりをテーブルの上に置いて慌てて出て行く。
「えっ?」ってなもんで取り残された折角の温かいおしぼりとワタシ。
それでも直ぐまた帰ってきてくれるものと気楽な気分で待つ。
ところが十分経っても二十分経っても来ない。
目は更に痛くなってくる、仕方ないので病室の前を通る看護婦を呼び止めようとする。
ところが聞こえないのか何度呼びかけても止まってくれない。
目は痛い、お向かいさんが眼を醒ましているようなので看護婦を呼び止めて貰う。
「お向かいさんが、、、」とワタシのお向かいさんが先の看護婦を呼び止めてくれた。
そうしたらなんとその言葉を無視してワタシのはす向かいさんの所へまっすぐ行っちゃった。
「Tさん、呼びましたか?」と看護婦の声。
「呼んでねぇよ。」とTさん。
「こんなに身体が傾いちゃってベッドから落ちちゃうよ、早く気が付いて良かったね。」と看護婦。
「なんともねぇよ、余裕だよ。」とTさん。
その時、他の看護婦が通りかかったのでお向かいさんが呼び止めて
「お向かいさんが呼んでますよ。」、そう言ってくれるお向かいさんと目があった。
「何があったの?」という目をはす向かいさんに向ける。
そこでワタシは「いやがらせかな?」と気が付いた。
別の看護婦が「どうしました?」
「目を拭いて欲しいんだけど。」
「アラ、目ヤニね。ちょっと待ってて。」とバタバタ出て行く。
先の看護婦がはす向かいから出てきたので
「何度も呼んだんですが、、、」
「忙しくて、、、」、呼んだのは聞こえてたんかい!嫌がらせと確信した。
と、別の看護婦が帰ってきて目を吹き始めた。
おしぼりをイメージしてたのに妙にタッチが柔らかい。
「何?」
「普通のガーゼですよ。何か?」お湯で濡らしたガーゼを持ってきてくれたのだった。
おしぼりより柔らかくて気持ちよかった。
心から「ありがとう。」と言えた。